県境稜線 T 三十三間山~能登越~大御影山

 能登越は、福井県若狭町能登野と、滋賀県今津町の酒波を結ぶ古道・近江坂の福井県側最初の峠である。また、大御影山は、近江坂の途中にあり、若狭地方の最高峰である。
 近江坂は、能登越から一旦東側の谷に下り(ここには、かって能登郷集落があった)、再び、小御影山から大御影山へ続く稜線の途中に登り返していたそうである。
 能登越から三十三間山の間は、近年道が整備され、藪漕ぎなしで歩くことができる。また、能登越から小御影山(大日岳)、大御影山の間も登山道があり、すばらしいブナ林を楽しむことができる。


コース紹介

 

 この区間は、「能登越~三十三間山」、「能登越~大日(小御影山)」、「大御影山から大日(小御影山)」に分けて紹介する。
 

<能登越~三十三間山>
 国道27号線を小浜方面から敦賀に向かい、倉見峠を越えた三方町倉見集落手前で、バイパス道・三十三街道に入る。三十三間山登山口を過ぎ、約1km行ったところにある能登野林道に入る。林道は通行止めとなっているので、バイパス道沿いの邪魔にならない所(林道入り口から100m程先(三方側)左手に空き地あり)に駐車する。
 能登野林道に入り、30分程で水道取入れ口があり、さらに15分程で、林道終点となる。ここは、沢の二股となっており、間の尾根の左手に登山道がある。
 しばらくは、道が少しわかりにくいが、10分程もすると、深くえぐれた古道となる。その先は、しっかりした道がジグザグに尾根を登っていく。このあたりは、植林はなく、広葉樹林の気持ちよい尾根である。1時間弱で、道は右にトラバースしていき、沢を2回横切る。このあたりから、周辺の小木が行く手を邪魔するが、すぐに能登越の峠に着く。峠付近は、風が強いのか、木は生えておらず、カヤの原となっている。西側には、三方町方面の視界が広がっており、目を東側に転じれば、三重嶽や大御影山方面の尾根の展望が広がる。
 能登越から道は南側の尾根に続いている。雪の重みか、横に伸びた木に囲まれた尾根をゆっくりと登っていく。すぐに道は右に曲がり、小さなカヤの原に出る。さらに登り続けると小ピークになり、そこを右に巻いていくと、また、カヤの原に出る。東に三重ヶ嶽、南に三十三間山のピーク、また、西側には多田ヶ岳などの山並みが見渡せる。ここまで20分弱である。
 その先もゆっくりとした登り、下りを繰り返していくと、15分程できれいなブナ林に入る。しばらく平坦な道のきれいな林を歩き、いったん下って、登り返せば三十三間山の山頂に出る。能登越から、約1時間の道のりである。
 このコースは、道は刈り払われており、途中何箇所かわかり難い所はあるが、慎重に道を選んで進めば、難なく歩くことが出来る。

 

 <能登越~大日(小御影山)>
 能登越からは、北に続く尾根に道が付いており、その道を登っていく。登りつくとなだらかな道となり、両側は細い木々の覆われている。やがて道は下っていき、木の階段を下ると、林道に出る。この林道は、天増川林道で、ここまで20分程である。この先は、林道を登っていく。20分程林道を登っていくと、突然広大な広場に出る。ここは、元無線中継所のあった所で、現在は撤去されており、整地されている。
 この広場を突っ切り、北の端まで行くと、「近江坂入口」の看板がかかっている。ここからもなだらかな道が続いており、約15分ですばらしいブナ林が現れ、新庄への分岐となる。その先すぐのところに大日の三角点がある。以前は誰が名付けたか「小御影山」の小さな看板が置かれていた。

 

<大御影山から大日(小御影山)>  (注)現在は、道が良く整備されている。
 大御影山の山頂から県境尾根に戻り、反射板の方へ向かう。反射板の手前で、はっきりした道は左折し反射板の方に向かうが、左折せず直進する。道は明瞭ではないが、それとなく道と分かる。すぐに、先程までと同じような古い道が現れ、下って行く。ジグザグの下りとなり、20分弱で右に道を分ける。県境尾根を外さないように西の方向に直進する。県境尾根には、赤いくいがあり、これを確認しつつ進んでほしい。左右から張り出した枝が少しうるさい。上から被さった木の下をかがむ様に進む所もある。また、所々道の分かり難くなっている所もあるので、慎重に道を探してほしい。780mのピークを過ぎ、尾根が右に曲がる辺りで道が二つに分かれるが、ここは左に進む。鞍部を過ぎ、少し登ると、ブナのとても美しい林となる。この辺りから、道はまたはっきりとしてくる。登りが急になってくると、しばらくで850mのピークに着く。ここまで、山頂から1時間15分位である。
 850mピークを過ぎた辺りで尾根は右に曲がるが、この辺りは少し平坦になっており、道が分かり難い。進むべき尾根を地図と磁石で確認し、その尾根に向かって進んでほしい。道は下って行くが、すぐにブナ林に入る。この辺りも美しい林であるが、雪で折れた枝などが邪魔をし、道も若干分かり難い。下りきった所から登り始めると、またブナ林に入る。この辺りのブナ林は広大であり、750.9mピーク近くまで続く。周囲4mを越えるブナの大木もあり、素晴らしい所である。若狭には珍しく広範囲に広がるこの辺りのブナ林は、是非後世に伝えたいものである。
 ブナ林の中、緩やかな登り下りを繰り返すと、784mのピークに着く。「火の用心」の標識があり、左に送電線巡視路を分ける。さらに300m程先でも、左に巡視路を分ける。この辺りもまだブナ林が続くが、隣接する2ヶ所の送電線鉄塔を通過する辺りでブナ林は終わる。鉄塔を過ぎればすぐに750.9m、大日の三角点に着く。ここまで、850mピークから約45分の道のりである。

コースタイム

<能登越~三十三間山>
  林道入口→0:50→登山口→1:20→能登越→1:00→三十三間山

 

<能登越~大日(小御影山)>
  能登越→0:20→林道→0:20→無線中継所跡→0:15→大日

 

<大御影山から大日(小御影山)>
  大日→40分(45分)→850mピーク→120分(75分)→大御影山
    (注)カッコ内は、逆コースのコースタイム

地  図