県境稜線 F 尼公峠~尼来峠

  尼来峠は、昔、福井県名田庄村(現おおい町名田庄)の娘さんたちが、京都府綾部市の繊維工場に行くのに通った道として知られている。福井県側から峠に行く道は最近の森林伐採により荒廃している。一方、京都側の道は一般道とは行かないものの、歩ける状態にはなっている。なお、尼公峠までの道は、古道が残っており、探索するにはとても良い所である。
 この区間については、尾根は複雑ではあるが、途中作業道もあり、またそれ以外の区間も踏み跡程度の道があり、地形を良く見て進めば快適な尾根歩きができる。


コース紹介

 尼公峠からは、東に向かう尾根に取り付く。ここには、山歩仲間の方の付けられた標識があり、この先、要所要所にこの標識が付けられている。また、虎テープの目印もあり、心強い。峠からは、幅広い尾根を登り、下りしながら進む。尾根の若狭側が、急峻になっており、しばらくは尾根の左側を進めば、尾根を外すことはない。

 約30分で、杉の植林帯が終わり、自然林に囲まれた鞍部に着く。その先は、また植林帯に入るが、今度は桧の植林に変わる。山全体ではなく、尾根筋のみに植林がなされている。急斜面を登り、小ピークに着くが、そこでは右に尾根が分岐している。さらに進み、左手に尾根を分岐すると、P573に着く。ここには、三角点があり、先ほどの鞍部から約30分である。

 P573から、約5分程行った所がちょっと複雑な地形となっているので、慎重に進んでほしい。そこを過ぎると、植林が切れ、すぐに作業道に出会う。この道を右方向に進むが、はっきりとした道で、この先は迷うことなく歩くことができる。なお、この道は反対方向にも延びており、逆コースから来た場合、まっすぐ行ってしまい易いので、注意が必要である。ここには、今回標識を設置した。ここを過ぎ、少し進むと右に下っていく道があるが、尾根の少し下を右に巻いていく道を進む。この辺りは、植林が切れ、美しい林が現れる。作業道は、尾根に戻ったり、また少し下を巻いたりしているが、1箇所右に下っていく道もあるので、あまり尾根を外さないように注意して進んでほしい。時折、桧の植林が現れ、P573から約30分でP541に着く。なお、手前で稜線右の作業道を進んだ場合、P541を通り過ごすかもしれない。

 さらに作業道を進むが、P541から15分程で作業道はなくなる。この辺りから急な登りとなり、やがて地図には標高は記載されていないが、560m位のピークに着く。ここにも山歩仲間の方の標識が設置されており、ここでは左手に90度折れる。ここから自然林の気持ちの良い尾根をゆっくり登っていくと、すぐにP581に着く。P541からここまで約30分である。

 ここで尾根は右に折れるが、さらに5分程進むと尾根が広く、広場のような所に出る。ここでは右の尾根に入ってしまい易いが、まっすぐに進む。ここには、テープを多く付けた。

 ここからアセビに邪魔をされる。さらに進むと、正面に急な斜面が現れる。ここを登りつめたところが、尼来峠の北500m位にある小ピークである。まっすぐにはっきりとした尾根があるが、県境稜線は左に直角に曲がっている。尾根といえないような斜面を左に下っていく必要がある。なお、先ほどの急な斜面の手前に、左にトラバースしていく道があるが、その道を進むと、小ピークから下ってくる道と合流する。

 この先も尾根を進む。先ほどの巻き道の合流点から少し行った所に左に巻いていく道があるが、この道には入らないようにする。やがて、古和木への分岐があり、その先すぐに尼来峠がある。P581から尼来峠までも30分ほどである。(2020.04.07&08最終踏査) 

コースタイム

 尼公峠→50分→P573→20分→P541→30分→P581→30分→尼来峠  

 (逆コースも、概ね同じ時間で歩ける)

地  図