県境稜線 D 三国岳~永谷坂

 三国岳からの県境稜線は、一旦おおい町川上の永谷坂で県道(佐分利街道)を横切り、再び登り直して、尼公峠に向かっている。三国岳からは、老富町へ下る登山道(送電線巡視路、地図に記載なし)がほんの少し県境稜線を通っているが、その先については、一部送電線巡視路がある他は、道はない。途中、高浜町の関屋集落から、老富町の市茅野及び小唐内集落に続く峠道が2箇所県境稜線を横断している。このコースを歩くとすれば、しっかりとした読図力が要求され、特に、P545(生守山)付近の地形が複雑なので、注意が必要である。また、林道が県境を寸断しているので、この点も注意が必要である。なお、以前あった笹が消え、ユズリハ等もないので、以前より歩き易くなっている。           (2020.10.4一部修正)


コース紹介

 逆コースとなるが、永谷坂から三国岳に至るルートを紹介する。 

 おおい町川上の集落から、佐分利街道を県境に向かって走り、県境右手のお地蔵さんの裏手が、県境稜線の入口となる。ここから斜面途中にある墓石を右手に見ながら、急な斜面を直登する。5分程で支尾根に出て、そこからは、雑木の中の尾根歩きとなる。なお、県境稜線からは外れるが、支尾根の先端(市芽野に入る所に沢を渡る丸太橋が付けてある)から登る方が登りやすい。 

 尾根は、自然林と、杉、桧の植林が交互に現れ、コブを越えながら登って行く。途中、右、左から尾根が合流するので、注意をしながら進む。380mピークを越えると、きれいな尾根道が現れ、やがて、送電線鉄塔に着く。ここまで、登山口から約40分である。 

 ここからすぐに県境稜線は、林道に寸断される。林道を数回Uターンしながら、約200m歩くと、左側に再び県境稜線に登る道がある。登り口には標識を設置している。ここを登って行くと、巡視路があり、P474を巻くようにP474の肩に着く。ここまで、鉄塔から15分ほどである。(P474は、右手すぐの場所にある。)ここで、県境は左に大きく曲がり、巡視路も左に続いている。このあたりは、きれいな広葉樹の林が広がっており、気持ちが良い。P474から5分程で、尼公峠方面の視界が広がる地点に着く。ここは、要注意の地点で、巡視路はまっすぐ伸びているが、そのまま進むと、市茅野方面に下ってしまう。ここには、火の用心の標識や登山道標識あるので、右手に折れて、斜面を下っていく。10分程下ると、再び林道に合流する。そこから林に入るか、そのまま林道を進む(この辺りは、少し複雑)と、すぐに高浜町関屋から市茅野に越える峠(坪坂峠)に着く。ここには、小さな社の中にお地蔵さんが祭られている。

 ここから県境稜線は、左の尾根に登る。(尾根を登らずにまっすぐ進みトラバースすることもできる。)5分程斜面を登ると、左手から小唐内から登ってくる尾根道が合流し、この道を右手に下っていく。しばらくで、関屋と小唐内を結ぶ峠に着く。トラバースしてきた道は、ここで合流する。

 この峠から稜線を登り出すと、すぐに道はなくなり、急登となる。(急登の始まる手前に、P545(生守山)をトラバースするルートがある。標識、テープが付けられ踏み跡もある。)稜線は、大変な急登で、木を掴みながら、急斜面をP545に向かってよじ登っていく。30分程、ひたすら高い所を目指して登ると、P545に着く。ここからは、青葉山が手に取るように見える。(P545に登る急登は歩くことで落石が発生するので複数の人で登るのは危険である。複数の人で歩く場合はトラバースルートを使用することをお薦めする。また、逆コースの場合、この斜面を下るのは、危険である。) なお、トラバースルートには、踏み跡程度の道があり、テープも付けられているが、ルートを外さないように注意して進む必要がある。

 このピークからは、稜線を外さないように下っていく。10分程下ると、鞍部に着くが、このあたりは、広い平地となっており、綺麗な林の広がる気持ちの良い場所である。(トラバースルートはここで合流する)このあたりは、行く方向が定めにくいが、右手の小高い尾根を目指して登る。小さなコブを越え、鞍部から15分も進むと、道らしきものが現れ、稜線もはっきりしてくる。先ほどの鞍部から25分ほどで、左手から、大唐内からの登山道(巡視路で、地図には記載なし)が合流する。すぐに、高浜方面の展望の開けた地点を通過し、合流点から5分で三国岳山頂に着く。                                                                                                                                                                  (2020.10.4最終踏査、一部修正)

コースタイム

 永谷坂→(55分)→P474→(15分)→市茅野分岐(坪坂峠)→(10分)→小唐内分岐→(30分)→P545→(40分)→三国岳
(注)逆コースの場合は、トータル的には、20分程短い時間で歩ける。

地  図