若狭の山と峠 29 庄部谷山

 美浜町新庄の浅ヶ瀬手前から、前半は、送電線巡視路を使い、後半は、尾根筋を辿って、山頂に向かうコースを紹介する。送電線巡視路の部分では、急な所や、沢を横断する所の崩れた斜面などがあり、一部注意を要する。その後の尾根筋は、所々藪っぽい所もあるが、比較的歩きやすい。ブナ林などもあり、きれいな林を楽しむことも出来る。山頂は、ブナに覆われた静かな所である。

 なお、庄部谷山から野坂岳南方稜線の間も、比較的歩きやすい尾根であり、その区間のコースも紹介する。野坂岳の項に野坂岳南方稜線のコース紹介があるので、それらを参考にすれば、新庄から山集落へ1日で縦走できる。


コース紹介

①美浜町新庄からの往復       ■対象:中級コース    (最終調査:2013.11.24)

 美浜町の嶺南変電所を過ぎ、さらに渓流の里方面に進むと、左手にどんぐり倶楽部の建物がある。そこからさらに200m程先の左手に、送電線巡視路の入り口がある。ここが今回の登り口であるが、何の標識もないのでわかり難い。斜めに登っていくと、すぐに「火の用心」の標識があり、巡視路であることに納得する。(関西電力は、送電線巡視路の標識に「火の用心」の表示を利用している。)すぐに古びた作業道を横断し、杉林の中の小さな谷間に付けられた急な巡視路をまっすぐ登る。巡視路には、プラスチックで出来た階段が付けられており、わかりやすい。登山口から20分程で、左手に別の送電線巡視路を分けるが、ここは右手に行く。ここからすぐに杉林を抜け、明るくなると、右手の支尾根の上に立つ。尾根の左手をトラバースするように進み、再び植林に突入すると、すぐに最初の送電線鉄塔(鉄塔①;鉄塔番号は、説明のために仮に付けたもので、実際の送電線番号とは関係ない。)に着く。

 ここで植林は終わり、道はトラバースしながら左手の尾根にある鉄塔に向かう。尾根に上がると、下から上がってきた別の巡視路と合流する。その先すぐに鉄塔②に着く。ここからは道はゆったりとした尾根の上を行く。先の鉄塔②から10分程、登山口から1時間程で、道は尾根から別れ、右にトラバースしていく。やがて最初の沢を渡るが、ここには立派な鉄製の橋((注)2013.11.24現在、この橋は壊れていた)が架けられている。さらに進むと、次の沢を横断するが、ここにはフィックスロープが付けられており、それを頼りに慎重に沢に降りる。そこからしばらくで、尾根に出る。尾根に出た所のすぐ下に鉄塔③がある。この地点は、下ってきた時に直進して鉄塔③に向かいやすいので注意が必要である。

 ここからは、プラスチック杭に導かれ、急な斜面をジグザグに登っていく。とにかく急な斜面なので、特に下りは要注意である。条件の悪い時や、初心者がいる場合は、補助ロープを持参した方が良さそうである。急な登りを約15分程で、鉄塔④に着く。ここは見晴らしがとても良い。ここからすぐに鉄塔⑤を通過し、最後の鉄塔⑥に向かう。鉄塔④から10分程で鉄塔⑥に着く。

 ここからは巡視路と別れ、潅木に覆われた緩やかな尾根を行く。尾根幅が広く、稜線を外し易いので、地図と磁石でしっかりと進む方向を確認しよう。ゆっくりと、登り下りを繰り返しながら、進む。樹相も潅木からブナ林へと変わる。この先、杉が混じったり、潅木が再び現れ、藪っぽくなったりするが、さほど気にせず進むことが出来る。ブナも細いものから、立派なものなど様々である。やがて、P804に着く。ここまで最後の鉄塔から約1時間である。

 ここからは北へ少し下り、鞍部から右に回り込むように登っていくと、一つ手前のピークに着く。そこから一旦下り、登り直すと、20分程で、庄部谷山山頂に着く。山頂はブナに覆われ、見晴らしは良くないが、静かで気持ちの良い所である。山頂には小さな標識が一つあった。

■コースタイム
登山口→1時間分→トラバース開始地点→1時間→最後の鉄塔→50分→P804→20分→庄部谷山
(帰りは、約2時間30分)

地図

②庄部谷山から野坂岳南方稜線    ■上級(新庄~山集落への縦走全体として)   (最終調査:2013.11.24)

 庄部谷山からは、南東方向に下っていく。杉の混じる尾根で、潅木が邪魔をし、少し歩きにくい。再び登り出すと、ブナの林に変わる。右から尾根が合流し、しばらくで、最初のピーク(P860)に着く。山頂はだだっ広く、ここまで庄部谷山から20分である。

 ここからは左手に下っていくが、気持ちの良い尾根が続いている。次のピーク(P850)の登りになると、杉混じりの潅木帯となる。右から回り込むように登るのが正解のようであるが、我々は、細長いピークの左端(東側)に登りついた。最初のピークからここまで20分である。

 ここからは、大きく左に曲がり、広い尾根を下っていく。ブナ林が広がり、とても綺麗なところである。やがて、尾根は細くなり、少し歩きにくくなるが、登りにかかると、再び気持ち良い尾根となる。ブナの大木が現れると、すぐに3番目のピーク(P840)に着く。ここも細長いピークで、2番目のピークから25分である。

 このピークを過ぎた辺りは、感動のブナ林が広がる。やがて、下りにかかると潅木が混じり、少し歩きにくくなる。また、左に寄りやすくなるので、右に回りこむように進む。再び、登りにかかると、ブナ林が広がり、やがて、野坂岳南方尾根に着く。3番目のピークからここまで、20分である。この辺りは、広々とした尾根である。

 このコースは、全体的に尾根の広い所が多く、見晴らしの利く時はさほど問題ないが、視界が十分でない時は、地図と磁石をにらめっこしながら、慎重に進む必要がある。

 なお、ここからは、山集落に下山することになるが、野坂岳の紹介ページを参考にしてほしい。

■コースタイム

庄部谷山→20分→P860→20分→P850→25分→P840→20分→野坂岳南方尾根

地図