若狭の山と峠 24 三十三間山

 小浜と敦賀の中程に位置する、きわめて平凡な山陵をした三十三間山を愛する登山者は、嶺南地方において多い。春夏秋冬いつ訪れても、それなりの趣で入山者を迎えてくれる。アプローチも短く、無雪期であれば子供でも2時間程で山頂を踏める気楽さが、多くの人をしてこの山へと足を向かわせるのであろう。また、頂上直下のススキと芝生の広場は、ボール遊びでもできそうな位広く、気持ちの良い所である。
 この山へのコースはいくつか考えられるが、ここでは最もポピュラーで道標も整っている倉見集落よりのコースを紹介する。


コース紹介

①倉見から三十三間山ヘ         ■対象:家族向けハイキングコース
 国道27号線を小浜より敦賀へ向かい、倉見峠を越えるとまもなく、右に小さな集落が眼に入る。27号線を外れ、右手の集落方向に入る。民家にさしかかる手前右側に、農道幹線道路が引かれている。そこを右方向にしばらく進むと、三十三間山登山口の立派な看板が見えてくる。また、27号線沿いの旧倉見バス停横の大きな案内板の所を右折し、集落を突っ切り、登山道看板の所まで行くこともできる。看板の山側に、登山者用の大きな駐車場があり、トイレも設置されている。この先50m位の所にも、駐車場所があるので、どちらかを利用する。なお、JR十村駅より歩くと、ここまで1時間弱である。
 駐車場からは、川沿いの林道を20分程歩くと、右手に登山口の道標に出会う。この辺りにも車は、2、3台駐車できる。この道標に従い右手へ入り、沢沿いに作業道となっている道を20分程歩くと、最後の水場と書かれた看板に出会う。ここは二俣となっており、看板の通り、最後の水場である。ここは、昔登山道と右方面のスキー場の分岐点だった所であり、以前は「右:スキー場」の標識もあったが、今はない。
 川を渡り、左手の少々分かりづらい急斜面をジクザグに登ると、すぐに支尾根に取り付く。植林帯を抜けると、赤松の点在するブナなどの広葉樹の美しい林となる。見え隠れする三方五湖を尻目にしばらく登ると、夫婦松の展望台に出る。今ではすっかり枯れてしまった松の横に、地元の有志の方々が新たな苗を植えられた。最後の水場からここまで、約40分であり、一息つくのにちょうど良い所である。若狭湾や三方五湖が眼に入ってくる。また良く晴れた日には、遠く越前岬、経ヶ岬まで望むことができる。
 夫婦松から後の道はいつ歩いても気持ちが良い。30分ばかり直登すると、「風神」という標識があり、その右手10m程の所に簡素な石碑がある。地元では毎年夏になると、当番で風神さんに御参りをするという習わしがある。
 ここまで来るともう尾根まではすぐである。ひといきで稜線に出て、ススキと熊笹の中をかき分ける様に進む。いつ来てもここら辺りは風が強く「風神」を祀った意味が分かる。しかし無風の尾根に出た時は、もうけものである。熊笹を抜けると広場のような所に出る。芝生の上でゴロリと昼寝を楽しんだり、ボール遊びに興じても良いであろう。
 山頂はここから約15分位であるが、この山の山頂は見晴らしが悪く、一般に三十三間山のイメージは、この広場の所で終了した様なものである。頂を極めるには、さらにススキ、熊笹をかき分けねばならないが、一度は頂上を踏みたいものである。頂上には色々なグループの制覇した看板が掛けられていて、にぎやかである。下りは往路を引き返すことにする。

■コースタイム
 倉見(駐車場)→20分(15分)→登山口→20分(15分)→最後の水場→40分(30分)→夫婦松→30分(205分)→風神→20分(15分)→三十三間山山頂
 (  )内は逆コースのコースタイム

地図